BMSSニュース 2020年12月号
2020年11月11日から13日の3日間、東京ビッグサイトで開催された「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2020 」を見学してきました。
ここでは展示会を通じて感じたビルメンテナンス業界の未来について紹介したいと思います。
ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2020とは
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会と一般社団法人日本能率協会が主催する、国内最大級のビルメンテナンス分野に特化した専門展示会です。
ビルメンテンス用の資機材の展示・人手不足対策・各種セミナーなど、ビルメンテンスに関する様々な情報公開や商談が行われます。
ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO で感じた3つのこと
例年の展示会は最新機材や清掃技術の紹介が多いイベントでした。今年もそのようは展示はありましたが、特に印象に残ったのが次のことです。
- 感染症対策
- ビルメンテンス業界におけるロボットの導入
- アロマ系ブースの充実
特に感染症対策は、今後の業界の動向において大きなキーワードになると感じました。
1.感染症対策というキーワード
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う感染症対策。
会場でも多くの資機材パンフレットをいただきましたが、「除菌」「ウイルス」「感染」という言葉が多く掲載されていた印象です。
コロナウイルスの感染拡大により、ウイルスを「持ち込まない」「持ち出さない」「拡げない」という基本原則はみなさんもご存知だと思います。
静城産業では上記の原則に即した行動ルールを徹底していますが、これが当たり前となる時代になったなと強く感じました。
静城産業のコロナ禍における行動ルールは、新型コロナCOVID-19のある社会とルール 私たちにできること の記事で紹介しています。
2.ビルメンテンス業界におけるロボットの導入
従来のロボット化導入の主な理由は次の2つです。
- 作業効率の改善
- 人手不足の解消
例えば、床とトイレの清掃作業を考えてみましょう。
清掃員だけで床とトイレの清掃作業を同時に行う場合、最低2名を必要としますよね。清掃ロボットを導入した場合、清掃員1名はトイレ清掃、ロボットは床清掃と、人手と作業効率を改善させる効果があります。
ロボット化の基本的な考え方は同様だと思いますが、今年の展示会では違う印象を受けました。
それは、先ほどの「感染症対策」が影響しています。
清掃・除菌・消毒作業を人がする場合、感染リスクは「ゼロ」にはなりません。
ですが、作業員が現場から離れた場所から作業を遂行できれば、感染リスクを抑えることも可能です。また、現場を無人化しロボット作業を行う場合、作業員への人体的な影響が懸念される紫外線を使った除菌作業の積極的な導入も可能になるでしょう。
これらがロボット化導入の新しい理由ではないでしょうか。
特に感染症リスク管理については、ロボット化の新しい価値観だと感じました
3.アロマ系ブースの充実
清掃をした後、綺麗かそうでないかを何で判断しますか?見た目ですよね。
ですが、目では見えないものもあります。例えば、ウイルスです。
現在、ビルメンテナンス業界では、作業効果を数値で判断する技術があります。
除菌できているのか?というのは肉眼ではわかりませんよね。これを数値化することで安全な環境を作るという考え方です。
「目に見えないもの」への効果として「臭い」もあります。
展示会ではアロマ系の企業様の出展も多くありました。
見た目の綺麗さはもちろん「空間全体を快適にする役割」が私たちビルメンテナンス業界にはあると改めて感じました。
2020年の展示会は、ビルメンテンス業界がどのように進むのかという方向性を示すものであったと思います。