なぜ、お客様は私たちにお金を払ってくれるのか?
今日、清掃のパートさん、新人が入ってくれた。
最近は社会全体が人手不足で、やっときてくれた大事な新人さんだ。
清掃業務自体初めて。
なので、基本から研修しなければならない。
最近は指導する方も人手不足だ。
だから、私が社長自ら指導することにした。
私が新人教育するときに、必ず質問すること。
これは私の、というより、私たちの業界の最重要事項なのだが、間違った答えが実に多い。
「お客様は、なぜ私たちにお金を支払ってくれるのでしょうか?」
10人中9.9人はこう答える。
「掃除をすることに対しての報酬。」
これは間違い。大いなる勘違い。
「キレイにすることに対して、報酬をくださるんだよ。」
なんだ、同じことじゃん。
という反応をする人は、まず、ウチの業界では使えない。
それから、実技を教えていたのだが、ぎょっ!とした。
モップでの床の拭き方を教えていたが、実にぎこちない。
やって見せて、やらせてみて、手取り足とり、かなり丁寧に教えても、なかなか出来ない。
次にモップの糸を洗って、絞る。
モップの糸は絞り方にコツがいるのだが、それを教えても、さっぱりできない。
何回繰り返しても、私と同じようにできない。
と、思ったときに、ぎょっ!と気づいた。
私はこの道30年の大ベテラン。生きてる化石か?
今まで何億回、床を拭いて、モップを絞ってきただろう。
今日、始めたばかりの人が同じようにできるわけがない。
仮にできちゃったら、私の30年はなんだったんだ?
いやいや、危ない危ない。
せっかくウチに来てくれた大事なパートさんを、もう少しで失うところだった。
焦らなくていいんだよ。
すぐにできなくて当たり前。
毎日、仕事のたびに、少しずつでいいから進歩してね。
30年前の私のように。