ワックスが誤解される3つの理由
ワックス=日本語で「ロウ」。
昔の日本の建物は木造でした。
私は昭和39年生まれですが、横浜の中学校で、木造校舎で過ごしました。
私と同年代の方はご存知でしょう。
夏休み前に、生徒みんなで木の床をゴシゴシ洗って、油を塗ったことを。
あの床に塗った油が、いわゆるワックス=日本語でロウです。
木の床の表面を保護するために塗るのですね。
今でも昔の人には、床に油を塗る、と言うお爺様が実在します。
時代は変わり、その後、塩ビ床が主流になりました。
Pタイルと言えば分かりやすいですかね?
そして、塩ビシート。
木の床から合成樹脂の床が主流に成り代わりました。
木の床なれば、木に染み込ませるため油を塗りましたが、合成樹脂には染み込まないから、当然、合いません。
万一、Pタイルに油なんか塗ったら転倒事故だらけ、間違いなし!
なもんで、合成樹脂の床の発達に合わせて、床の保護剤も合成樹脂に変わりました。
業界では、ポリッシュと名づけたそうです。
ところが、ウチの業界、私などもそうですが、アタマの硬いジジイが多い。
柔軟に対応するのが苦手なんですね。
ポリッシュ、という呼び方になかなか馴染めず、未だにワックスと呼ぶご仁が圧倒的に多い。
そういうわけで、現在、ワックスと呼ばれている床の保護剤は、殆どが正解な意味でのワックスではないのです。
だから絶対にクルマに塗ってはダメですよ。
スノボに塗ってもダメですよ。
ビルメンテナンスの教科書には、正しくフロアポリッシュと書かれています。
今度、別の機会に、木の床のワックスと、ポリッシュの違いなどもお話ししましょう(^O^)