保護中: ハラスメント防止規定

秘密書類につき社外漏洩・コピーなどは厳禁とし、漏洩行為者に対して懲戒処分と実損害（社会的信用失墜も含む）の賠償を請求する 第１章 総 則 第１条（目的） 株式会社 静城産業（以下「会社」という なお、子会社及び関係会社を含まない）が運営する職場におけるハラスメント（セクハラ・パワハラ・マタハラ・ケアハラ）を防止するために全社員（雇用関係にある全ての労働者及び派遣社員）が遵守すべき事項や防止するための措置等を定めたものであり、働きやすい良好な職場環境を実現することを目的とする。 第２条（定義） ハラスメント行為とは、上司から部下へ、部下から上司へ、同僚間、職位、職権、社内外、人間関係、性別、年齢など対象者は問わず、人が嫌がる行為や不快感を与え職場環境を悪化させ、個人の人格や尊厳を侵害したりする一切の行為をハラスメント行為とする。 「セクハラ」とは、社員に対し性的な嫌がらせや言動を行い、その対応を理由に社員に対し不利益な取り扱いをし、職場環境を不快なものにする言動のことをいう。 「パワハラ」とは、職場における地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範疇を超えて人格と尊厳を侵害する言動をいう。 「マタハラ」とは、妊娠中の社員を不快にさせる妊娠・出産・育児に関する言動のことをいう。 ケアハラ」とは、身内の介護をするために仕事を休んだり早退したりする社員に対する嫌がらせ行為や言動のことをいう。 前各項のいずれも、職権を背景にしないハラスメント行為も含むものとし、これらに準ずるものであって職場環境を悪化させたり個人の人格や尊厳を侵害したりするような一切の行為を、この規程におけるハラスメントとする。 第２章 禁止行為 第３条（セクハラ行為の禁止） 社員は、次に掲げるようなセクハラ行為を行ってはならない。 （1） 性的な冗談や性的な噂をすること。（2） 職場における社員の服装、身体または外見に関して性的な批評をすること。（3） 相手が固辞しているのに、職場の社員をしつこくデート等に誘うこと。（4） 性的な写真や漫画などを見せること。 （5） ヌード･ポスター等を掲示すること。 （6） 職場の社員を何回もじっと見つめること。（7） 職場の社員を職場内外でつけ回すこと。（8） 職場において、社員に対して交際・性的な関係を要求すること。 （9） 性的な言動に対して拒否等を行った社員などに対する不利益取扱いなどをすること。（10） 職場の社員の衣服または身体をむやみに触ること。 （11） 頼まれてもいないのに首や肩のマッサージ等をすること。 （12） 性的な言動により社員等の就業意欲を低下させ、能力発揮を阻害する行為（13） その他前各号に準ずる行為をすること。 第４条（ハラスメント行為の禁止） 社員は、上司から部下へ、部下から上司へ、同僚間、職位、職権、社内外、人間関係、性別、年齢など対象者は問わず、次に掲げるような行為を行ってはならない。 （1） 挨拶をしない。（2） 返事をしない。（3） 無視する。（4） お礼を言わない。「ありがとう」（5） 非を認めない 謝らない。「ごめんなさい」（6） 言い訳で自分を正当化する。（7） 自分の責任を他者になすりつける。（8） 注意・叱責されると泣く、泣き言を言う。（9） 頻繁に悪口・陰口や批判を言う。（10） 頻繁に不平不満や文句、愚痴を言う。（11） 人格や尊厳を否定するような発言、相手を見下す発言をする。（12） 指示命令に従わない。（13） 何かにつけて「ハラスメント」と言いがかりをつける。（14） あからさまに嫌な顔や不機嫌、反抗的な態度になる。（15） 机を叩いたり、書類を投げつけたり、物にあたり、相手を威嚇する。（16） 会社の方針とは無関係に、自分のやり方や考え方を強要する。（17） 業務上必要な情報や助言を与えない。（18） 相談などを拒絶したり、無視する。（19） 隔離・仲間外し・人間関係からの切り離し。（20） 対立構造や派閥を形成する。（21） 人によって態度を変える。（22） 他の社員がいる前で、一方的に恫喝する。（23） 仕事の妨害をする。または、不要なことや遂行不可能なことを強制する。（24） 仕事を与えない。または、合理性なく、能力や経験とかけ離れた仕事を命じる。（25） 不当な人事異動や退職を強要したり、解雇をちらつかせたりする。（26） 身体的な攻撃（暴行・傷害など）（27） 精神的な攻撃（脅迫・名誉棄損・侮辱・暴言など）（28） 個の侵害（私的なことに過度に立ち入ること）（29） その他前各号に準ずる行為をすること 。 第５条 （マタハラ行為の禁止） 社員は、次に掲げるようなマタハラ行為を行ってはならない。 （1） 妊娠・出産・育児などにより施設運営に支障が出るという趣旨の苦情を訴えること 。（2） 妊娠・出産・育児などに関する制度の利用を阻害すること 。（3） 妊娠・出産・育児などを理由として退職や配置転換を勧奨・強要すること。（4） その他前各号に準ずる行為をすること 。 第６条 （ケアハラ行為の禁止） 社員は、次に掲げるようなケアハラ行為を行ってはならない。 （１） 介護などにより施設運営に支障が出るという趣旨の苦情を訴えること。（２） 介護などに関する制度の利用を阻害すること。（３） 介護などを理由として退職や配置転換を勧奨・強要すること。（４） その他前各号に準ずる行為をすること。 第７条 （ハラスメントに該当するおそれのある行為の禁止） 社員は、次に掲げるようなハラスメントに該当するおそれのある行為を行ってはならない。 （1） 妊娠・出産による体調不良や、子供や要介護状態の身内の急変の連絡などを理由に、本人の求めがあるにもかかわらず有給休暇取得や早退などの対応を認めないこと。（2） 妊娠・出産による体調不良や、子供や要介護状態の身内のケアなどで通常の業務に就けない社員に対し「迷惑」「無責任」などとみなす言動を行うこと。（3） その他前各号に準ずる行為をすること。 第３章 相談・苦情の取扱い 第８条 （相談窓口の設置） 会社は、ハラスメントに関する申告・苦情・相談などに対応するため各拠点に相談窓口を設ける。本社においては総務課へ 各拠点においては所属長へ報告相談する。 相談窓口は次の業務を担当するものとする。（1） ハラスメントに関する申告・相談・苦情を受け付けること。（2） 申告・相談・苦情があった事案について、事実関係を確認すること。（3） 申告・相談・苦情があった事案について、事実に基づいた適切な措置を講ずること。（4） その他、ハラスメント防止に関連する事項の処理を行うこと。 第９条 （申告・苦情・相談の申出） ハラスメントの被害社員に限らず、ハラスメント行為を目撃した社員など、全ての社員はハラスメント行為の申告、就業環境を害する言動に関する苦情及び相談を窓口担当社員に申し出ることができる。なお、上司や同僚などへも申し出ることができ、申告・苦情・相談を受けた上司や同僚などは相談者と共に窓口担当社員へ報告すること。 ハラスメントに関する申告・苦情・相談の申出は、現実に発生した場合だけでなく、発生のおそれがある場合にも行うことができる。 虚偽申告・報告などは懲戒処分を科す。 第１０条 （申出の方法） 前条に定める相談・苦情の申出は、書面または口頭で行うものとする。 第１１条 （プライバシーの保護） 相談窓口の担当者は、申出をした社員及び関係当事者のプライバシーの保護に十分留意しなければならない。 第１２条 （不利益取扱いの禁止） 会社は、社員がハラスメントに関する相談・苦情を申し出たことや調査などに協力したことを理由として、社員に不利益な取扱いをしてはならない。 第４章 ハラスメントへの対応 第１３条 （相談及び苦情への対応） 相談担当者は、セクハラ・パワハラ・マタハラ・ケアハラ等のハラスメントに関する相談を受けたときは、直ちに当事者の事情聴取を含む事実関係の調査を行い、調査結果を社長に報告しなければならない。 社長は、前項の報告があった場合、事実関係の調査及び処分の検討を行うため必要があると判断したときは、調査委員会を設置する。 第１４条 （事実関係の調査・対応方法） ハラスメントへの対応マニュアル等を活用し、調査と対応を行うものとする。 第１５条 （調査への協力） 社員は、社長、調査委員会及び相談担当者から調査への協力を求められた場合は、正当な理由なくこれを拒むことはできず、誠意を持って協力するものとする。なお、調査などに協力したことを理由として、社員に不利益な取扱いをしてはならない。 第１６条 （会社の措置） ハラスメント行為の事実が認められた場合は相談者と行為者との関係改善に向けた援助などを行う。 相談者の労働条件上の不利益の回復、職場環境の回復、相談者の意見を聴いた上で人事異動、メンタルケアなどの配慮措置を行う。 ハラスメント行為が認められた社員（行為者）に対し、相談者への謝罪、就業規則や社内規程に基づいて人事異動や懲戒処分などの措置を行う。また、民法709条の不法行為責任に基づき損害賠償請求することもある。 第１７条 （刑事事件） 会社は、相談者と協力して、ハラスメント行為が認められた社員（行為者）に対し、刑事事件として責任追及することがある。 「傷害罪」刑法 第204条人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。 「暴行罪」刑法 第208条暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。 「脅迫罪」刑法 第222条生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。 「強要罪」刑法 第223条生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。「名誉棄損罪」刑法 第230条公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。 「侮辱罪」刑法 第231条事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。その他、「強制わいせつ罪 6ヵ月以上10年以下の懲役」、「強姦罪」などが適用される可能性もあります。 第１８条 （再発の防止） 会社及び管理監督者は、ハラスメント行為が起きないよう、社員の指導・啓発に努め、研修の実施事案発生の原因の分析と再発防止等、適切な再発防止策を講じる。 附 則ハラスメント防止規程は令和5年4月1日より施行する。 ハラスメントへの対応マニュアル 1. 事実関係を正確に把握する。 1回の相談時間は&amp;nbsp;50&amp;nbsp;分であることを事前に相談者に伝えてから開始します。相談が1回で終わらない場合は次の相談日を設定して切り上げることにより、相談者の気持ちの切り替えや冷静な時間の確保となり相談効果が高まります。 相談者のプライバシーを守ること、相談者の了解なく行為者や他の社員から事情聴取をしないこと、相談によって社内で不利益な取扱いを受けないことを説明しましょう。 相談者が主張する事実を正確に把握することが目的ですので、意見・助言・詰問・安易な慰め・思い込み・否定・自己保身的な態度は控えて 中立な立場で「傾聴」しましょう。 「なるほど」と中立な立場で聴き、時々、話した内容を反復して確認しましょう。相手が話をしているときは、話を遮らない。 相手が話し終わってから、自分の話をする。 回避すべき発言① 安易な慰め 例：「あなたが魅力的だから、そのようなことをしたと思うよ」② 相談者にも問題があるような発言例：「なぜ、拒否しなかったのか あなたの発言や行動に問題や隙があったのではないか 」③ きちんと対応する意思を示さない発言例：「考え過ぎだよ・気にし過ぎ・そのうち時間が解決してくれますよ」④ 行為者を一般化するような発言例：「男性（女性）はみんな、そんなものだよ」⑤ 上司などへ配慮すると共に、自己保身を図るような発言例：「上司に謝罪させたら、あなたは職場に居づらくなるよ」 問題とされる言動が、いつ、どこで、どのように行われたのか。その際、相談者がどのような対応を取ったのか 上司や同僚などに相談したのか 目撃者はいたかなど。 相談者が女性の場合は、女性の相談担当者も同席できるようにしましょう。 相談者が行為者や他の社員からの事情聴取を望まない場合は、「事実確認ができなければ、会社としてこれ以上の対応（行為者への指導や処分等）はできない」ことを説明しましょう。 虚偽申告などは懲戒処分が科されることを説明しましょう。① 嫌いな管理職や同僚を陥れたり、排除する目的になっていないか。② 個人的な悪感情や不平不満をパワハラと言い換えて自分の都合を通そうとしていないか。③ 自分の非を認めず、通常の注意・指導・叱責をパワハラと主張していないか。 ④ 特別な関係にあった男女間のもつれから感情的になっていないか。 2. 相談者が求めている対応を正確に把握する。 「関係改善援助」「行為者謝罪」「不利益回復」「職場環境回復」「配置転換」「メンタルケア」など。 3. 事実調査は迅速に行うとともに、行為者の名誉や人権などを不当に侵害しない様慎重かつ相応の配慮をもって行うこと。 4. 行為者への事情聴取に際しては、行為者の主張にも真摯に耳を傾け、意見を聴くこと。 ＊犯人捜し・処罰目的ではない。報復行為をしないよう理解させること。 5. 聴取した事実は、必ず記録して保存すること。 6. 調査・審議した事実、内容等の情報管理を徹底し、情報が漏洩しないように細心の注意を払うこと。 7. 相談担当者（調査委員会）は、調査結果に基づき、却下することを含め処分案を作成し、社長に答申する。 8. 処分案作成は、就業規則や社内規程に基づき行う。なお、虚偽申告なども懲戒処分を科す。 なお、懲戒処分を決定する前に、行為者へ弁明の機会を与え、意見を聴くこと。① 「相談者への謝罪」 「配置転換」など② 懲戒に値する場合（就業規則 懲戒規定参照）③ 「減給」「降格」「譴責」「出勤停止」「諭旨解雇」「懲戒解雇」「損害賠償請求」「刑事事件」 9. 相談者と行為者に対して定期的な面談を実施し様子を把握する。 （＊2週間ごとに個人面談を3ヵ月間実施する） 10. 再発防止への取り組み（＊定期的なアンケート調査 ・社内研修 ・相談窓口の設置と周知） パワハラ行為に対する懲戒処分等の軽重（相当性）の判断基準 1. パワハラ行為の内容の確認 暴行・傷害を伴うものか 2. パワハラ行為の頻度、期間、常習性の確認 頻度、回数、継続期間はどの程度か 3. パワハラとされる行為の目的や行為に至る経緯の確認 （1） 指導・教育目的か（2） いじめや嫌がらせ等の不当な目的か（3） 被害者側の落ち度や問題行動の有無（4） 行為者と被害者の人間関係 4. パワハラ行為の被害者数の確認 5. パワハラによる被害の確認 （1） 負傷の有無（2） 精神疾患に罹患するなど健康上の問題が生じたか（3） 被害者が退職に追い込まれたか（4） 職場環境が悪くなり退職者が増加したか 6. 行為者の職責の確認 ハラスメントを防止する立場にある職責か 7. 行為者の謝罪や反省の有無の確認 8. 行為者が過去にハラスメントの指導・教育を受けたことがあるか 9. 行為者の過去の懲戒処分歴の有無の確認