2017年5月3日

ビルメンテナンス業の仕事の広がり方

ビルメンテナンス業界とは不思議な世界です。

ウチはもともと清掃から始まりました。

清掃の仕事をしている中で、オーナー様と信頼関係を築いていきました。

やがて、オーナー様から「ねえ、おたくで駐車場の警備できない?」って聞かれます。

できないとは言えず、「是非、やらせてください」なんて答えて、準備にとりかかります。

そこで初めて、警備業というのは公安委員会の認定を受けないとやってはいけないことを知ります。

でも、まあ、なんとかクリアして警備業も始めるわけです。

そして、別のオーナー様からこんなお声をいただきます。

「ねえ、ゴキブリがいっぱい出て困っているんだけど、清掃のついでにゴキブリ退治もしてくれない?」

できないとは言えず、「是非、やらせてください」なんて答えて、準備にとりかかります。

今度は別のオーナー様から、最近、水が変なにおいするんだけど、ウチの貯水タンク見てくれない?とか、

エアコンの調子が悪いんだけど、見てくれない?とか、

トイレの換気扇が回らなくなっちゃった、とか、フスマが破れた、アミドが破れた、たたみの表替えをしたい、ビデオの予約の仕方が分からない、野良ネコのおしっこのにおいがチョー迷惑だからなんとかしろ、隣りに住んでいるやつがどうも怪しい、などなど。

お客様の要望にはなるべくお答えしようと努力しております。

ウチだけではなく、恐らく、ビルメンテナンスを業としている会社はどこも同じだと思います。

なぜなら、ビルメンテナンスの境界線って明確ではなくて、清掃=快適な環境、安全・衛生、と考えると、守備範囲がどんどん広がるものなのです。

それこそ、ネコのおしっこのにおいを何とか解決しようとして、私はネコ捕獲器の使い方を徹底研究し、今ではネコをひっとらえることに関しては、日本でも屈指の腕前と自負しております。

ただし、私は生来、極めてネコが大好き人間で、ネコもそれを察知して飼い猫なら初対面の私にもすり寄ってくるほどなので、ひっとらえたネコは安全かつ依頼主様にもご納得いただけるよう、安全な場所に解放しております。

ウチの会社にもそうやって、お客様のご依頼、ご期待に応えているうちに、あれこれと特殊な技能を身に着けていく社員がいます。

そして、会社全体としてみれば、いろいろなことができるビルメンテナンス業者ということになるわけです。