2016年7月17日

清掃業で働く新人さんに伝えたいこと

なぜ、お客様は私たちにお金を払ってくれるのか?

今日、清掃のパートさん、新人が入ってくれた。
最近は社会全体が人手不足で、やっときてくれた大事な新人さんだ。

清掃業務自体初めて。
なので、基本から研修しなければならない。

最近は指導する方も人手不足だ。
だから、私が社長自ら指導することにした。

私が新人教育するときに、必ず質問すること。
これは私の、というより、私たちの業界の最重要事項なのだが、間違った答えが実に多い。

「お客様は、なぜ私たちにお金を支払ってくれるのでしょうか?」

10人中9.9人はこう答える。

「掃除をすることに対しての報酬。」

これは間違い。大いなる勘違い。

「キレイにすることに対して、報酬をくださるんだよ。」

なんだ、同じことじゃん。
という反応をする人は、まず、ウチの業界では使えない。

それから、実技を教えていたのだが、ぎょっ!とした。

モップでの床の拭き方を教えていたが、実にぎこちない。
やって見せて、やらせてみて、手取り足とり、かなり丁寧に教えても、なかなか出来ない。

次にモップの糸を洗って、絞る。
モップの糸は絞り方にコツがいるのだが、それを教えても、さっぱりできない。
何回繰り返しても、私と同じようにできない。
と、思ったときに、ぎょっ!と気づいた。

私はこの道30年の大ベテラン。生きてる化石か?

今まで何億回、床を拭いて、モップを絞ってきただろう。
今日、始めたばかりの人が同じようにできるわけがない。
仮にできちゃったら、私の30年はなんだったんだ?

いやいや、危ない危ない。
せっかくウチに来てくれた大事なパートさんを、もう少しで失うところだった。

焦らなくていいんだよ。

モップの写真

すぐにできなくて当たり前。

毎日、仕事のたびに、少しずつでいいから進歩してね。
30年前の私のように。